ダーツの起源や、そこからどう発展していったか等、ダーツの歴史をご紹介!
2018.11.15ダーツ知識
ダーツの起源と発展
ダーツの様な物が歴史に始めて登場したのは、6世紀のビザンティン帝国時代で、将軍ベリサリスが盾の内側に「Fighting Darts(ファイティングダーツ)」と言われる46cm程度の矢を備えて使用していたという事です。
この矢は弓で射るよりも、手で投げるという使用方法をされており、今のダーツに近いものがあります。
但し、これはあくまで「短い3本の矢」という点がダーツに似ているというだけであり、ダーツの直系としてはあまり考えられていないようです。
ダーツの歴史は、14〜15世紀頃のイギリスで薔薇戦争の最中、酒場にたむろしていた兵士達が空になったワイン樽の底に余興で矢を素手で放っていた事が起源と言われています。
しかし、戦争中はワイン樽も貴重な物でした。
そこで注目されたのが木を輪切りにした物で、適度に入った年輪や、使い込むうちに乾燥して発生した放射状の亀裂が得点計算の概念を生み、現在のような得点システムが出来上がりました。
これと同時に、投げる矢も素手で投げやすいよう次第に短くなっていき、ダーツの基本概念が形作られていったとの事です。
ただ、木を輪切りにしたボードは矢が刺さり易くするために水につけて使用されていた為、使い込む事によって異臭が発生する問題があり、この問題を解決するため、1935年にイギリスのノウドー社より、船舶用ロープに使われるサイザル麻を圧縮して作られたダーツボード(ブリッスルボード)が発明されました。
また、1620年には、ビルグルム・ファーザーズによって「メイフラワー号」上で、ダーツが楽しまれたとの記録も残っています。
こうして戦争中の余興から生まれた競技が、次第に暖かい暖炉のそばで家族や友人、知己と楽しみながらプレイするものとなり、屋内スポーツ・ファミリースポーツとして発展し、現在に至っているのです。
ソフトダーツの登場
1980年代になって、アメリカのメダリスト社がElectrick Darts(エレクトリックダーツ)と呼ばれる電子系のダーツボードが開発されました。
このダーツボードはビットと呼ばれる矢が刺さる穴が空けられたプラスチック製で、自動計算機能を持っているのが特徴です。
エレクトリックダーツの発明は、それまで金属製のポイントとブリッスルボード(サイザル麻製)で行っていたダーツを大きく変える出来事でした。
これを機に、ダーツはソフトダーツとハードダーツ(スティールチップダーツ)に分かれていく事になります。
当時、日本ではダーツがそれほど広まっておらず、競技人口は少ない方でした。
しかし、電子系のソフトダーツが登場した事で様々な演出を魅せるダーツマシンが生み出され、それらがゲームセンター等に設置されて人目に触れる機会が多くなり、次第に普及していきました。
そして、21世紀になってICカードによる個人成績の記録や、ネットワーク対戦機能を有するダーツマシンが登場した事で手軽さや利便性が向上し、ソフトダーツが広く普及する事となります。
競技人口が増えた事で大会等も頻繁に開催されるようになり、プロトーナメントも登場し、ついにソフトダーツプレイヤーがハードダーツにも注目するようになってきました。
ダーツの始めはソフトダーツでも、ハードダーツと両方を嗜むプレイヤーも増えており、次第にハードダーツの大会も増え始めました。
アワードについて
電子系ダーツマシンの登場により、様々な演出が可能となりました。
アワードというのは、ダーツを3本投げた後、特定の条件を満たしていればダーツマシンのモニターに出現する映像や音の演出の事です。
プレイヤーの腕を賞賛してくれるご褒美のようなもので、これを見るのもダーツの楽しみ方の一つと言えますし、狙って出す事が出来るのであれば腕前の証明とも言えるでしょう。